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夏祭り [少年時代]

もうすぐ、楽しい夏休みだ。関東地方の子供達は40日くらいの
長い休みがある。大人になると、あまり長い休みはないので
子供達が羨ましく思うこともある。だけど

今の子供達は忙しいので僕達のころとは、比べ物にならないので
あまり、楽しくはないかもしれないけれど・・・。

7月の第3土日が、僕の町のお祭りだった。6月の下旬から当番の
家の納屋や物置に仕舞われたそれを、僕達は金や銀のペンキと白
と赤のペンキで、塗りなおす。

屋根は黒、真っ黒。鳳凰の乗る台座は金。胴体部分は晒しを巻いて、
朱色の鳥居に、銀の扉。紅白の布で鉢巻のように、担ぐ棒まで締める。
上町のお御輿は、それは立派でとても重かった。屋根の先端に鈴を
つけると、チャリンチャリンと鳴る。

祇園の夜、初日の夜にお神輿は担ぐ。
だいたい、10人から15人の小学校4年生から中学校3年生までの子供
達が、担いで町の家々を練り歩く。小学3年生から下の子供達は、それ
ぞれの家でくれるご祝儀を集める。

全部で5万円くらいにはなったと思う。中学校3年生の親分が、みんなの
働きに応じて分配する。中学生は1万円から5千円、小学生は5,6年生
で3千円、4年生は2千円・・・。小学校1年生でも500円はもらえた。

中学3年生が、僕の学年では一人だったので、その前の年から神輿を保管
するのも、お祭りの後にお金の分配も一人でやらなければなかった夏は、
昭和48年。

僕の下の学年には二人いたのだけれど、その下は全部、一学年に一人
ぐらいで、お神輿を担ぐのにも苦労した。女子は入れないしね。
高校生は手伝えない。大人の人は手を出してはダメなんだ。

そんな社会勉強の機会も、今は大人たちが入ってめちゃくちゃだ。
お金は、全員均等に分ける。女子も仲間に入れる。重い神輿は担げない
ので、神社に飾って張子の軽いのを手に持って歩く。

ダメだってそれじゃ。神輿は肩で担ぐの、次の日ヒリヒリするのがいいんだから。
働きに応じた分配もなくちゃ、面白くないよ。
でも、今は子供が少ないから仕方ないのかなー?

上町のお神輿、上の兄達の時代に宮大工の人に頼んで作って貰ったんだって。
この前、兄が自慢げに話していた。その時の代金は子供達が出し合ったらしい。
宮大工のおじさんは、そんな金はいらないと言って、酒を買って来させたとか。

子供達が代々担いだ立派なお神輿は、今も千手観音の隣にあるらしい。
タグ:お神輿
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どやじ

子供のうちから、本格的にやるんですね。
私の地区では、町会の育成部の大人たちが準備万端整え、子供たちに神輿を、担がせます。
今年の9月、本祭りなので、わたしも、神輿を担ぎます。
by どやじ (2008-07-16 14:34) 

omutu

どやじさん ナイス&コメントありがとうございます。あの頃はの話です。
次兄の子供たちの頃からは、大人の人の手伝いが必要になったらしく、
町町での子供の数が少ないので、一つのお御輿にしなきゃならなくなった
みたいです。当時は、上町、森町、下町、下志筑、上志筑など5つお御輿
がありました。

シノノメさん ナイスありがとうございます。
by omutu (2008-07-16 19:14) 

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