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打鐘(ジャン) [スポーツ]

滝沢正光さんが引退した。と言っても知らない人は誰だろう?
という感じだが、90年代、さすらいのギャンブラーだった私には
思い出深い名前だ。

競輪選手である。しかも、トップスターでありながら「怪物」と呼ばれた。
S級1班 9つのG1タイトルを総なめしたグラドスラマー。
生涯獲得賞金は、17億を超える、ビッグスター。

いくつもの形容詞が当てはまる、超有名選手だけど、バレーボール
選手からの適性組で修善寺の競輪学校では、はじめは競技用自転車
にも乗れなかった落ちこぼれだった。
しかし、死に物狂いの努力と根性で乗り越えた。

「練習は嘘をつかない」と信じてひたすら、ペダルをこぐ。同期に入学
した者からは、一緒に練習すると壊れてしまうと嫌われたという。
その彼が、不気味なオーラを放ちながら競輪界に君臨していた時、
僕は競輪に出会った。

中学卒業の時に、兄から競輪選手になれとよく言われた。体は小さい
けれど、走ることや泳ぐことが得意だし、それに自転車で15分はかかる
中学校までの道のりを7分で行けたことも、理由になるのかな?
少しはマジに考えた。しかし、普通に高校へ行ったけど。

滝沢さんは現在48歳。世界選手権10連覇の中野浩一さんは50歳。
「鬼足」と言われた初代グランドスラマー井上茂徳さんも50歳。
そんな選手がいっぱいいる世界に入らないで良かった。勿論、それほど
出来ることはなかったと思うけど・・・。

今日のタイトル『打鍾』(ジャン)は、原作、山本康人、火の玉先行を武器に
グランドスラム目指して闘う主人公・S級レーサー立花ワタルと、グランドス
ラム制覇を争うライバル、天才レーサー清原良との戦いを軸に織り成す熱血
ケイリン漫画で、随分愛読したものだ。

当時は、先述の三人に、新鋭の吉岡稔真さん・神山雄一郎さん・波潟和男さん
や遠澤健二さん山田裕仁さんが活躍していた。僕が贔屓にしていたのは、
小さいけどスピードのあった児玉広志さん。宮城の菅田兄弟も好きだった。

ところで、滝沢さんを主人公にした小説を書こうとした時もあったくらい、彼には
思い入れもあったけど、引退されて教官となり、また、修善寺の学校に戻る
くだりは絵になるねー。

GPにいつも届かない悲運のレーサー、神山雄一郎さんも物語になるので
これは、後日。オリンピック銅メダルの十文字君は、最近さっぱりです。
地元取手のスター長塚智広選手には、五輪で頑張ってもらいたいね。

追記*競輪はあくまで個人スポーツでありながら、師弟関係や練習仲間で
ラインを組んで戦うので、八百長やインチキだと言われる事が多い。が、他の
公営ギャンブルよりも、人間的で日本人向きの賭け事でもある。
昭和40年代、黒い疑惑もあり国民的人気は低いが、正真正銘の純粋な
世界に誇れるスポーツである。
タグ:競輪
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kobakoba

熱く語りますネ~~ 毎日新聞の記者のブログでも絶賛していました 後継者の育成に頑張ってもらいたいものです 第二 第三の滝沢選手の輩出を目指して・・・
by kobakoba (2008-06-29 07:25) 

omutu

サンキュウです。なにしろ、競輪には高級住宅1,2軒分はつぎ込んでます。一番当たりで大きかった時は、140万とか取った時もあったし、半年で600万も口座に振り込まれた時もありました。全部泡と消えましたけど・・。
賭けごとは引き際が肝心。
by omutu (2008-06-29 08:47) 

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