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無縁坂 [家族]

グレープの曲に、無縁坂という1975年リリースの楽曲がある。
卒業した高校の坂を見ると、いつもその歌を思い出す。

母がまだ若い頃 僕の手をひいて
この坂を登る度(たび) いつもため息をついた
ため息をつけば それで済む
後(うしろ)だけは見ちゃだめと
笑ってた白い手は とてもやわらかだった

母の話は、またの機会に詳しく語りたいが、本当に運が良かったのか
悪かったのか、まあ、僕みたいな不良ができたことを後悔していたかも
しれない。

とりあえず、今日も仕事だ。その道すがら母校の坂を見る。
あれは、小学校に入る前だった、母が勤めていた会社の運動会が
その高校のグランドで催された。母に手を引かれて登る坂の上には
とてつもない大きな運動場があった。

茣蓙などを引き、白線の真新しい色がまぶしい、特等席で見ていた。
社長さんに気に入れられていた母は、社長夫人や娘さんとにこやかに
借り物競争など見ていたのだろう。僕は、午後の記憶がないので、寝て
しまったと思う。

寡婦となり一家5人の生活を支えた母は、本当に幸せだったのだろうか?

さて、高校生になった僕は、通学バスが混み合うのが嫌なので、自転車
でしばらく通った。でも、六月の梅雨のときには、女子高生も沢山乗る、その
バスに乗らざるを得ない。どうも、同級生の女子は苦手でなるべく、避けて
乗っていたのだが・・・・。

小学校から一緒だったチーちゃんには、とても困らせられる。向こうは、こっち
を気になっていたらしいが、僕は全然なので、雨の日にバスの隣の席にぴったり
寄り添われても、嫌だったなー。

部活が忙しくなって、バスにも乗らない生活になったので、のびのびと高校生活
を送ることができて、よかったと思う15歳の夏だった。
タグ:無縁坂
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