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我、言挙げす [小説]

久々に家内が夜勤なので、一人でいます。日曜日に本屋さんに
行って、宇江佐 真理さんの小説を二冊買い込んでいましたので
今日は、その内の一冊を読みました。

髪結い伊三次捕物余話シリーズで、今年の三月十日に刷られた
文庫本です。筆者が文庫本のあとがきにと書いた内容も面白く、
結構、今を生きている人だなと思いました。

三月の大雪の日にとありますが、それから10日後にあんな震災
が起きるなんて、思いもしないですよね。しかし、物語の中で伊三次の
家が火災に遭って何もかも失い、それでも逞しく生きてゆくだろうくだりは
まるで、あの大震災を思わせるような内容で・・・。

時に、小説家は大嘘も書きますが、まるで先が分かるような物も書くもの
でして、きっと、被災後の伊の字やお文が大変な思いをして生きる様が、
続くのでしょうね。

時代物の小説を書いていて、登場人物が一年ごと年をとるように書いている
のは、平岩 弓枝さんの「御宿かわせみ」も同様ですが、文化文政の御世は
どうなのでしょうかね。幕府瓦解の兆しも水野忠邦の天保の改革もこの後
ですけれどね。

さて、表題の「言挙げ」ですが、倭健命のお話が出てきます。イチロー選手が
言霊として使ったと新聞の余話に出ていたことをヒント書かれたとありますが
以前、映画にもなったか、「不実につき」とか、当時の武士は何かと、正義を
振りかざすとお役御免となる場合が多く、おそらく、あの時代はどこの世界に
もないような理不尽が合ったものと思われます。

とにかく、お役目大事、お家大事のあまり、常と違うことをすれば、処罰された
ものです。260年あまりもの世の太平は、日本人を歪めたことは否めません。
しかし、責任逃れやその場凌ぎの先送りなど、まず、世界的には理解しがたい
伝統を引き継いでいるのは、この国だけでしょうね。

やめるなら、すぐにやめてよ。と直言の士は居ないのですかね。


しかし、それもまた日本人なのかも。このところは、楽しい話題が少なくていけ
ません。我々、半生会は恒例のBBQを今年も行って、主体は友達の居酒屋の
宴会ですけど、昨晩はかなり盛り上がったようです。

途中で眠ってしまったのでよく分かれませんが、みなさん楽しかったかな?
写真を載せようとしましたが、ラインが会社の引き出しなので、後日にします。
梅雨時ですが、徐々に夏に向かっていく感じの今日この頃です。

皆様、お体ご自愛下さい。
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